離婚や、不慮の事故など、最近はシングルマザーとして、生活をする女性も昔に比べて増えてきましたね。もし、シングルマザーになった場合、自分の生活を守るのはあなた自身。けれど一人で抱え込まなくて大丈夫。母子家庭のための助成金があるのをご存知ですか?
シングルマザー必見!
母子家庭を支援する手当と助成金
2016年8月12日
やっぱり一番気になる子育て。子供を健やかに育てるための国の手当
子供を持つ親がもらえる手当てとしてまず思い浮かぶのは、「児童手当」ではないでしょうか。 これは、所得制限はあっても0歳~中学校卒業までの児童を養育している人に支給される手当です。
一般的に母子家庭などのひとり親家庭では、労働時間が制限されて収入が低いことが多く、ふたり親家庭以上の手当てが望まれます。
経済上の困難を抱えながら子育てと生計を担うひとり親世帯への手当てとして先ほどの「児童手当」のほかにも、「児童扶養手当」や「児童育成手当」があることを知っておくと良いでしょう。
児童扶養手当
児童扶養手当は、18歳に達する日以後最初の3月31日までの間にある子供を持つ、ひとり親または養育者に国から支給される手当です。
手当の額は物価の変動等に応じて毎年改定され、2016年4月以降は、子供1人の場合、月額42,330円(全額支給)。 前年の所得が57万円未満の人が対象です。 前年所得が57万円~230万円までなら、一部支給として月額9,990円~42,320円まで支給されます。
このように、所得によって「全額支給」「一部支給」「支給なし」が決まります。子供が2人以上なら2人目以降の手当額がアップします。 現在は2人目は月額5,000円、3人目は月額3,000円が加算されますが、2016年8月からは加算額が改定されます。
定額だった加算額は所得に応じて変わることになりますが、おおむね増額される方向です。最高では、現在の加算額の2倍になるのは助かりますね。
ただし、ひとり親とはいえ、母子ともに実家に帰って生活するなど、注意が必要な場合もあります。 実家の両親に所得があれば、その所得も支給条件に含まれるので、場合によっては支給停止になることもあり得ます。 手当の支給は原則年3回。4月、8月、12月に4か月分ずつ支給されます。
児童育成手当
児童育成手当は、ひとり親家庭に対する地方自治体の制度。 子供の年齢条件は児童扶養手当と同じです。同様に所得制限もありますが、ひとり親の所得だけで、実家の両親などの所得は制限されません。
取扱いは自治体ごとに異なりますが、ここでは東京都港区を参考に確認してみましょう。 手当の額は定額で、子供1人につき月額13,500円。2人目以上の加算はありません。 手当の支給は6月、10月、2月の年3回。各支給月に4か月分ずつ支給されます。
安心して医療にかかれる医療費助成制度
自分の身は自分で守るが鉄則のシングルマザー。大きな病気になったら大変です。 ちょっと調子が悪いなと思ったら、早めに医療機関で看てもらうのが最善の策。 しかし、健康保険に入っているとはいえ、3割の自己負担が家計に響くこともなくはありません。
ひとり親になったら「ひとり親家庭の医療費助成制度」を申請しましょう。 これはひとり親や子供が医療機関にかかったときに、健康保険の自己負担分を自治体が助成する制度です。
健康保険、国民健康保険の別は問われません。ただし、助成の内容は自治体によって異なります。
東京都新宿区を見てみると、入院・外来ともに自己負担額は1割です。同月内の自己負担額は外来で12,000円。入院の場合は44,000円です。 入院時の食事代は1食につき360円。通常なら3割の自己負担なので、助成が適用されれば助かります。
では、大阪市を見てみると……。 1医療機関ごと、1日当たりの自己負担は500円まで。同月内の自己負担額が2,500円まで。入院時の食事代は本人負担がありません。 いずれの場合も申請しないと適用されません。
お金の教養をしっかり身につけて、自分の身も自分のお金もしっかり守ってくださいね。
シングルママのキャリアを自治体が応援
家計の安定を図るためには安定したキャリアと収入が必要ですが、ひとり親にとって仕事と育児の両立は困難が伴います。
効率よくキャリアを得るためには自主的なスキルアップも必要でしょう。 そんなひとり親のキャリアを助成する制度が「高等職業訓練促進給付金等事業」および「自立支援教育資金」です。
高等職業訓練促進給付金等事業
高等職業訓練促進給付金等事業では、就職の際に有利となる国家資格を取得するために、1年以上養成機関で修業する場合に、修業期間中「高等職業訓練促進給付金」を受給することが出来ます。
対象となる資格は看護師、介護福祉士、保育士、歯科衛生士など。 支給額は月額70,500円。住民税非課税世帯なら月額100,000円が支給されます。 また、カリキュラムの修了後には「高等職業訓練修了支援給付金」として25,000円、住民税非課税世帯なら50,000円が支給されます。
自立支援教育訓練給付金
雇用保険の教育訓練給付の受給資格がないひとり親が、対象教育訓練を受講し、終了した場合、教育訓練機関に払った金額の60%(20万円限度)が支給される制度です。 対象となる教育訓練講座はさまざまな分野があり、語学やPCスキル、簿記をはじめジャンルもいろいろ。
ただし、講座の受講前に都道府県等から講座の指定を受ける必要があります。申込みや受検をする前に、居住する自治体へ相談してください。 その他、資格を取得する際に補助金がでることも。詳しく知りたい方は「キャリアアップに!未来の自分に! 働き女子必見! 知っておきたい貰えるお金」をチェックしてみてくださいね。
いかがでしたでしょうか? 「親として子どもを守る」ということはもちろん大切なことではありますが、一人で抱え込んでしまい、育児を上手に出来なくなってしまったら本末転倒です。 あなたの近くに、頼れる制度、そして仲間はたくさん居ます。使える制度をしっかりと学んで、楽しく毎日を過ごしてくださいね。