共働きの家計管理。それぞれに収入があることは生活していく上で有利ではありますが、どのように管理するか、という点では専業主婦家庭より複雑で難しい点がありますよね。ダブル収入に安心感を持ってしまい、お財布の紐が緩みがちになることもあるでしょう。思うように貯金が増えないとき、どのような点を見直せばよいのでしょうか。
共働きなのに、貯金が増えない!
貯まる家計に変えるための見直しポイントは?
2018年3月20日
共働きの家計管理は、お金の流れが複雑になりがち
夫婦共働きでお互いに収入があると、専業主婦家庭に比べお金の流れが複雑になります。給与が振り込まれる口座は夫婦それぞれ。
そこから貯蓄や生活費、家賃、教育費などの費目について、どちらがどう負担するか……分け方によって、色々な方法が考えられますよね。
例えば、
・家賃や光熱費など口座引き落としになるものは夫担当、食費や日用品費など買い物が必要な生活費は妻担当
・お互い〇万円を生活費の口座に移してあとは自由
などのようなパターンがあります。
家計管理の方法に決まりはなく、やりやすい方法や、お互いの収入に対して納得のいく負担割合を考えて採用すれば良いのですが、ここで一度確認してもらいたいのは、
「貯蓄が増える仕組みがちゃんとあるか」
というポイントです。
ここで、裏紙で構わないので給与をそれぞれ受け取ってからのお金の流れを図に描いてチェックしてみましょう。あなたのご家庭のお金の流れは、貯蓄のルートがちゃんと確保されていましたか?
貯蓄は「それぞれ任せ」で大丈夫?
夫婦間でお金に関する話し合いがなければ、貯蓄は「それぞれ任せ」になりがちです。
それぞれに収入があると、何か欲しいものがあっても自分の収入で買うことができますから、お金について話し合いがなくても、これまであまり困る場面がなかったかもしれません。
特に、結婚当初から“何となく”で決まった費目分けを採用している場合は、そのまま話し合うきっかけがなく、「相手の収入や支出(どんなものを買っているか)を知らない」という場合もあります。
このような状態でも共働きなら生活できてしまうのです。
貯蓄が増えない原因は?
お金の流れを確認してみて、もし貯蓄のルートが確保されていなければ、現状、貯蓄はそれぞれ任せになっています。
「それぞれ任せ」の問題点は、相手が貯蓄をしているかお互いに分からないことです。
相手のことが分からないので『自分だけが貯金のために我慢するのは損な気分だ。』と思ってしまったり、反対に『相手が貯めてくれているだろうから大丈夫。』と気が緩んでしまったりして、お互いに「貯蓄に本気になれない」状態を作り出していることがあります。
また、共働きは忙しく、家事に回す時間が確保できない分を「お金で解決」してしまうことも多いです。
「収入は高いが生活費も高い」という場合はなかなか貯蓄額を確保するのが難しいかもしれませんね。
これらの原因が重なり合って、共働きなのに貯蓄が増えないという悩みにつながっていると考えられます。
貯まる家計に変えるには?
貯まる家計に変えるための最大のポイントは「話し合いをすること」です。
特に結婚当初の“何となくルール”のまま暮らしている方は、現状ではお金の使い道について「自由」でいられる部分が多いため、話し合うことを不自由に感じると思います。
ですが、『自分のお金の使い方をあれこれ聞かれるのは嫌だから、相手にも聞かない』というのではお互いに歩み寄れませんよね。
話し合いは「これからのことについて話す」とルールを決めてしまいましょう。
内緒で何を買っていたとか、過去の話を責めるのではなく、未来に向けての話し合いをします。
貯蓄ルートを確保しよう!
話し合いの中で、お金の流れの図を使って、確実に貯蓄できるルートをまず確保します。
具体的には、給与天引きで積み立てをしたり、貯蓄口座を用意して毎月お互いに決めた金額を入れたりします。
大人の「おこづかい制」もオススメです。
一般的な先取り貯蓄は、貯蓄額を〇万円と決めて残りを自由にするものですが、大人の「おこづかい制」では自由に使えるお金の方を〇万円と決めて引き出し、口座に残した金額を貯蓄していく方法です。
毎月使える金額が一定なので、買い物の予算が立てやすくなります。
共働きの家計管理のポイントは、「疑い過ぎず信用し過ぎず」
話し合いをしたら、今後は新しく決めたルールで家計管理を運用しつつ、上手くいかない場面では都度話し合いながらルールを改正していきます。
お金について話し合うことのハードルを下げ、お金の流れが別々になっていても「家計の全体図」に対しては常に夫婦で共通認識を持つことが大切です。
ルール運用のポイントは「疑い過ぎず信用し過ぎず」。
しっかり管理しようとして、相手を疑うように根掘り葉掘り尋ねてしまっては、責められているようで上手くいかないですよね。
反対に、相手がちゃんと貯金してくれているだろうと信用し過ぎて、自分は貯金や家計管理に全くノータッチなのも問題です。
話し合いはいつでもできる状態にしておいて「やるところはやるけれど、任せるところは信じて任せる」のがいい距離感です。
ダブル収入という共働きのメリットを活かして、上手に家計管理をしてくださいね!