社会保険は、老後に受け取る年金のためだけだと思っていませんか?
実は、そうではないのです!
毎月社会保険を納めていることで受けられる、もしもの時のありがたい保障について、もう一度確認しておきましょう。
老後のためだけじゃない!
働く女子の社会保険 3つの保障
2018年2月25日
社会保険ってなに?
お給料の明細を見ると、毎月天引きされているはずの社会保険料。
たしか、求人票にも社会保険完備って書いてあったなぁ…。
でも、実はそれがどんな時に役立つのかよくわかっていない人もいるのではないでしょうか。
社会保険は5つある
社会保険とは国で強制的に加入する保障制度のことで、広くは「医療保険」「介護保険」「年金保険」「雇用保険」「労災保険」の5種類があります。
この中でも、特に狭義の社会保険としては「医療保険」「介護保険」「年金保険」の3種類のことを言います。
自分の給料だけでは生活しづらい場合や収入がなくなった時の生活を保障してくれるありがたい制度です。
社会保険、3つの保障
ここでは、狭義の社会保険として、「医療保険」「介護保険」「年金保険」の3つについてみていきます。具体的にはどのような時に頼りになるのでしょうか。
①医療保険
社会保険の中でも一番利用している保険でしょう。
ケガや病気をして病院に行く時に健康保険証を提示することで、医療費の3割の自己負担で受診することができます。
例えば、入院や手術をして医療費が100万円かかっても、30万円の自己負担で済むのです。とは言っても、30万円は高額ですね。
そのような場合には、健康保険の高額療養費制度を利用すると、標準報酬月額が28万円~50万円の場合、87,430円で済みます。
その他にも、出産した時や出産してしばらく仕事を休み給料が出ない場合、また病気やケガをして会社を3日以上休んだ時も一定額が支給されるので、働く女子にとって頼りになる制度です。
高額療養費については「医療費を大幅に下げる! 高額療養費の申請の仕方・もらい方 ~申請方法編~」などもチェックしてみてくださいね。
②介護保険
高齢者や老化による介護が必要な人に対する保障制度です。40歳以上の人が加入の義務があるので、まだ支払っていない人も多いかもしれませんね。
自分の老後について、まだ想像できないかもしれませんが、介護が必要になった時に訪問介護や福祉施設の利用などのサービスを受けることができます。
誰にでも必ず訪れる老後。必要になった時にサービスを受けられるよう、40歳になったらきちんと支払いましょう。
③年金保険
会社員の場合は、厚生年金保険に加入します。
保険料の半分は会社が負担してくれています。
年金保険というと、老後に年金が受け取れる制度という印象がありますが、保障は老後だけではありません。
障害になった時や亡くなった時にも給付を受けることができます。
たとえ若くても、病気や事故で障害を負うと今までのように収入を得ることができなくなる場合があります。そのような時に生活を支えてくれる頼りになる制度です。
起業女子はココを確認!
最近は、会社勤務ではなく自分で起業している女子が増えてきました。
会社勤務だと保険料が自動的に天引きされますが、独立して働いている場合は自分で国民健康保険料と国民年金保険料を納める必要があります。
国民健康保険って?
国民健康保険は、自営業者や未就業者を対象とした保険です。
国民健康保険の給付内容は、会社員や公務員の健康保険とほとんど同じですが、出産手当金や傷病手当金がありません。
国民年金の保障は?
自営業者や学生、無職の場合は第1号被保険者として20歳になれば国民年金に加入する必要があります。保険料は、平成29年度は1カ月16,490円でした。
国民年金保険を納めることで、老齢給付、障害給付、遺族給付を受け取ることができます。
平成29年8月から、10年以上保険料を納めると老齢給付を受け取ることができるようになりました。
とは言っても、10年しか納めていない場合は、20歳から60歳までの40年間納めた人に比べると4分の1の給付金しか受け取れません。
できるだけ多く受け取るためには、しっかり納める必要がありますよ。
払えない時は免除制度を利用して!
収入が少なくても、毎月一定の金額を支払わなければならない国民年金保険料。もし、支払いが難しい場合は放置せず「免除制度」を利用しましょう。
「免除制度」とは、前年の所得が一定額以下の場合、申請することで一定の期間、保険料の支払い義務を免除してもらえる制度です。
免除制度の承認を受けることで、国民年金保険料を支払っていない期間があっても、老齢年金、障害年金、遺族年金の保障を受けることができる場合があります。
世界を見渡してみても、日本は社会保険制度が大変充実している国です。制度の内容を正しく理解して、必要になった時に活用できるようきちんと納めていきたいですね。