好きな人との夫婦の道を選んだ「結婚」の次にくる大きなイベントは、出産と子供の育児ではないでしょうか。どのような環境で子供を育てたいかで、教育費は大きく変わります。学校の公立と私立によってどのくらい学費の金額差が出るのか、それを補うためにはどうすればいいかを一緒に考えてみましょう。
家計のブラックホール
公立?私立?こんなに違う教育費
2016年7月1日
公立と私立の学校教育の違いとは?
自分の子供にどのような教育を受けさせたいかという問題は、親なら誰しもが考える大きなトピックですね。 公立の小学校や中学校高校と、私立の学校では、その特徴にいくつかの違いがあります。学校教育の違いを知った上で、自分の子供にぴったりの教育環境はどういうものなのか、学校選びを始めてみましょう。
公立校のメリットは?
まず、公立の学校の場合、学校への通いやすさと学費の安さというメリットがあります。 公立の学校は、学区制を採用しているため、家から徒歩で通うことができます。小学生の小さな子供が、サラリーマンでいっぱいの通勤電車に長時間揺られたり、保護者が学校へ送り迎えをするという負担は少ないのは、大変便利ですね。 また、給食代や修学旅行費用などを除くと、授業料は基本的に無料です。小学校は公立に通い、中学受験をさせたいと思った時にも、塾にお金をかけることができます。サッカーやピアノなどの習い事にも、余裕を持って通わせてあげることができますね。
私立校のメリットは?
一方、私立の学校の場合、受験をして入学するため、子供に合った環境を選んで、比較的高いレベルの教育を受けさせられるというメリットがあります。 例えば、私立の小学校では、外国人教師による英語教育が充実していたり、算数・国語などそれぞれ専門の先生が授業を教える教科担任制を採用しているケースがあります。また学校によって、林間学校やボランティア活動など、ユニークなプログラムを設けているところもあるので、子供の個性を伸ばすことができるでしょう。 公立の学校と比べると学費が高いというデメリットがありますが、有名大学に進学して、高い学歴を身につけることができる可能性もありますね。
公立と私立 学費はどのくらい違うの?
それでは、公立と私立の学費の違いを具体的に見ていきましょう。 文部科学省が行った平成26年度子供の学習費調査によると、年間にかかる学費は、幼稚園は公立の場合約22万2千円、私立の場合約49万8千円、小学校は公立の場合約32万2千円、私立の場合約153万6千円、中学校は公立の場合約48万2千円、私立の場合約133万9千円,高校(全日制)は公立の場合約41万円、私立の場合約99万5千円となっています。
まとめると、公立と私立の教育費の差は、幼稚園では私立が公立の2.2倍、小学校では4.8倍、中学校では2.8倍、高等学校では2.4倍。特に小学校の学費について、公立と私立に大きな差があることが分かりますね。
子供を私立の学校に通わせたいと思っている家庭では、計画的な教育資金の準備が大切です。
教育資金を計画的に貯金しよう
では、公私問わず、必要なお金をきちんと貯金しておくためにはどうすればいいのでしょうか?
まずは、子供の成長に合わせて、教育費のマネープランを作成してみましょう。子供が何歳の時に、いくら教育費がかかるのか概算を計算することで、いつまでに、どのくらい貯金しなければならないかが明確になります。
例えば、5歳のお子さんがいるご家庭で、将来は私立の中学校に通わせたいと考えている場合、あと7年間(中学校入学12歳−現在5歳)で、約133万9千円(私立中学校年間学習費)を準備しなければなりません。 つまり、1年あたり約19万円(133万9千円÷7年)の貯金が必要になります。もちろん、その後の高校や大学、そして塾の費用なども同時に準備していかなければならないので、さらに貯金が必要になりますね。 教育費のマネープランを作成すると、これらの目標貯金額を把握することができるのです。
教育費をしっかりと貯めていくにはどうしたら良い?
教育費を貯めるにあたりまずできることは、毎月一定額を先取り貯金すること。毎月一定額を、確実にお金を貯めていくことは重要です。 一般的に、子供が小さいうちは教育資金は少なく、子供の年齢が上がるにつれて、教育資金がかかるようになります。
そこで、将来に備えて、子供が小さいうちから早め早めに貯金をスタートさせることが成功のポイントです。 さらに、今ある貯金をリスクが低い日本国債などで資産運用をして増やしていく、また、学資保険への加入を検討するなどの方法があります。資産運用の一つとして、ジュニアNISAを使うのもいいかもしれませんね。
子供の学校選びは、家計の状況やお子さんの性格に応じて、各家庭でじっくり検討することが大切。将来必要なお金を着実に貯金できるように、早め早めに準備をスタートするようにしていきましょう。