起業とは、とても大それたことで自分には関係ない世界と感じていませんか。実は、女性起業家の起業による個人所得は100万円未満のケースが多いのです。副業と起業の違いから、ゆっくり簡単に起業について学んでみましょう。
副業と起業の違いとは?
女性起業家は30代が多い?
2021年8月9日
実は身近なテーマといえる起業
女性起業家の特徴
みなさんの周りに、起業した方はどれくらいいるでしょうか。男性と女性を比べると男性のほうが多い傾向があり、年代にも男女差があります。
男性は30歳代と60歳代の起業家が多く、女性は30歳代が多いのです。定年後に起業を考えるのは男性に多くみられる傾向ということですね。
また、女性起業家の7割程度の方の個人所得は年間100万円未満です。起業による個人所得100万円未満の男性の方は3割程度。女性のほうが、小規模な起業を考える方が多いことがわかります。また、女性の場合、9割程度の方が従業員を雇わずに1人で事業をこなしています。
出典:中小企業庁(https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/)
副業と起業の違いとは
働き方の多様化の流れもあり、副業や起業の言葉を聞く機会が増えています。
副業とは、本業以外の仕事のことです。本業が終わった後の時間を使って夜にコンビニでアルバイトするとかスキマ時間で在宅ビジネスをするなど。一方の起業とは、新しく事業を始めることです。株式会社などのように大きな会社を作るケースのほか、小さな在宅ビジネスなども含まれます。
本業として起業する方もいれば、副業として起業する方もいます。
お金をもらうようになるかどうか
趣味と副業・起業の違いは、収入があるかないかです。趣味でアクセサリーを作っていても作るだけで終わっていれば趣味のままですが、メルカリなどで売り始めると副業・起業につながっていきます。
ネット環境が整ったことで、以前に比べてモノを売ったりサービスを提供したりする手段を利用しやすくなりました。昼型の会社生活が苦手な夜型の方やコミュニケーションに苦手意識のある方などにとっても、仕事の時間や手段の選択肢が増えたことは大きなプラスとなっています。
身近なテーマととらえ、苦手を工夫に変えるなどすると、自分なりの副業、起業イメージを膨らませやすくなるかもしれません。同じような趣味を持つ方が起業している例をネットで検索するだけでも、気持ちに変化を起こすきっかけにできるのではないでしょうか。
副業として起業する方も
曜日や時間のやりくりで
起業した事業による年間の収入が100万円未満ということは、基本的な生活のための、ほかの収入源があるということです、著者の周囲でも、副業として起業した方が見られます。
・本業を週3日の勤務にして起業
・週末や夜の時間を利用して起業
・結婚や引っ越しをきっかけに起業
・自己実現の機会として起業
会社から転勤を命じられたことをきっかけに生き方を見直した方、仕事が忙しく家族との時間がうまく作れないことに悩み退職を考え始めた方が、趣味などを通じて仕事にできないかと具体的に考え始めるケースもあります。
環境の変化が、新しい行動を促すきっかけとなるかもしれませんね。
開業届の提出は難しくない
個人事業主として開業するときは、税務署へ開業届を提出します。この時点で屋号はつけていてもいなくてもかまいません。屋号は後からでもつけられます。開業届の様式も簡単です。
また、開業届を出すときに開業資金がどのくらいあるかなどの条件もありません。開業届のほかに青色申告承認申請書も出せば、(青色申告特別控除や赤字繰り越しなどのメリットを得られる)青色申告での確定申告もできるようになります。
集客のスタイルは人それぞれ
友人関係とビジネスの境界
女性の起業家には、SNSをうまく使い人脈を広げている方が少なくありません。
アクセサリーなどの商品販売や○○作りといったワークショップなど、女性ならではの視点で、さまざまな世代の女性が興味を持つ分野での起業を試みる方もいます。このとき、事業を広げることに夢中になり、友人関係とビジネスとの境界線があいまいになってしまうリスクに気をつけましょう。
友人とのお金がからむ点には慎重に
もしかしたら、よかれと思い声をかけた友人は、一度だけならとおつき合いで参加・購入してくれただけかもしれません。その場合、次の機会に声をかけられても断りづらいと、気まずい思いをさせている可能性も考えられます。
興味のあるなしではっきり断ってくれる性格の友人とわかっているような関係であればいいのですが、そうでない場合は注意しましょう。本業でつき合いのある方やママ友など、相手が断りづらいかもしれないような関係の友人に声をかけるときは、慎重になる姿勢が大切です。
せっかく築いた友人関係を大事にしながら、お金以外の面の人生の豊かさとビジネスを両立していきましょう。
ビジネスは冷静に
小さな規模で始めるとしても、ビジネスでは冷静さが求められます。上記で挙げたような友人とビジネスとのバランスも、冷静であれば自然にとれるようになります。
寝る間を惜しんで働き、時給に換算すると情けなくなるような思いで副業・起業していたら長く続けることが難しいかもしれません。時間やコストと、自分の心の充実度のバランスがとれているかどうかも大切にしましょう。
ある程度の貯金ができてから始める、スタート地点で借金しないといった考え方も、貯金に余裕のない方が起業するときのおすすめの方法です。
※本ページに記載されている情報は2021年7月26日時点のものです。