現金を持ち歩かなくても、安心して買い物ができるのがクレジットカード。計画的に使えば、お財布への負担を軽減しながら欲しいものを手に入れられる便利アイテムです。そこで、ぜひ知っておきたいのが支払方法ごとのメリット・デメリット。今回は、誤解されやすい「ボーナス払い」や「分割払い」、「リボ払い」についてお伝えします。
クレジットカード活用術!
知っておきたい支払方法別のメリット・デメリット
2021年1月4日
指定しなければ基本的には1回払い
クレジットカードで決済をする際、「分割で」あるいは「リボ払いで」などと支払方法を特に指定しなければ、ほとんどの場合は自動的に1回払いになります。1回払いなら手数料が発生することもありませんし、ポイントが付与されることを考えれば現金払いよりお得。この点は多くの方が知っていることかと思います。
ただし、クレジットカードによってはリボ払い専用のものもあり、「なんとなくクレジットカードを作って、実際に利用してみたら勝手にリボ払いで請求が来た」という話も耳にします。最近は、このリボ払い専用カードが増えている傾向がありますので、クレジットカードを作る際には忘れずに確認しておきましょう。
支払い方法別のメリット・デメリット
では、ボーナス払いと分割払い、リボ払いについて見ていきましょう。
ボーナス払い
ボーナス払いとは、夏または冬のボーナスが入る時期に合わせて支払う方法です。つまり、最大のメリットはボーナスによる臨時収入をあてにできること。ボーナスが入るまで待たずとも、欲しいものを手に入れられるというわけです。
さらに、ボーナス払いには1回払いと2回払いがありますが、ボーナス1回払いであれば手数料は発生しません。これも大きなメリットですね。ただし、ボーナス2回払いの場合、規約に定められた手数料が発生しますので注意しましょう。
また、デメリットは、支払いが終わるまでの間は利用可能額が減ってしまうことです。たとえば、利用可能額が50万円の人がいたとします。そして30万円の買い物をしてボーナス払いを指定したとすると、残りの利用可能額は、30万円の支払いが終わるまで20万円になってしまうということ。そのため、利用可能額を考えてバランスを取っていく必要があります。
なお、各クレジットカード会社では、どの期間の利用分が夏のボーナス払い、あるいは冬のボーナス払いの対象になるのかを定めています。極端に言えば、1日ずれただけで支払いのタイミングが大きく変わりますので、利用する前に確認しておきましょう。また、店舗によっても利用できる支払方法が異なりますので、高額の買い物をする際には事前にチェックしてみてくださいね。
分割払い
分割払いは、クレジットカードを利用する際に「支払い回数」を指定する方法で、2・3・6・10・12・24・36回など、クレジットカード会社が用意しているバリエーションの中から選ぶことができます。もし6回を指定したとすれば、支払いは半年で終わるということなので、計画的に利用できるのがメリット。もちろん、1回払いでは購入できないようなものが手に入ることもメリットです。
しかし、3回以上の回数を指定すると手数料が発生することがデメリットでもあります。ちなみに、分割であっても2回払いの場合も手数料は発生しませんので、購入金額にあわせて検討してみるとよいでしょう。また、店舗によっては支払方法が限定されていることもありますので、この点も事前に確認しておきましょう。
リボルビング払い(リボ払い)
分割払いが支払回数を指定するのに対し、リボ払いは毎月の支払金額を指定しておく方法です。つまり、利用可能額の範囲内であれば、いくら使っても支払金額はある程度一定に保てるということですので、家計に大きなダメージがないことがメリットだと言えるでしょう。
しかし、やはりリボ払いも手数料が発生する支払方法です。たとえば、年利15%で50,000円の買い物をしたとします。これをリボ払いで5,000円ずつ返済しようとする場合、最初の月は元本の5,000円に手数料625円を加えた5,625円が引き落とされます。そして翌月は、元本5,000円と残金45,000円に対する手数料562円を加えた5,562円を支払わなければなりません。手数料だけでも、かなりの出費になってしまうというわけですね。
可能な限り繰り上げ返済を
クレジットカードをお持ちの方はご存じかもしれませんが、一括払いで購入した後に分割払いやリボ払いに変更が可能なケースがあります。しかし、その逆で繰り上げ返済も可能なこともあるのです。
お伝えしたように、一括払いと分割2回払い、ボーナス一括払いについては手数料が発生しませんが、3回以上の分割払いやリボ払いでは必ず手数料が発生するもの。毎月の負担は減らせますが、本来支払うべき代金よりも手数料分多くの出費することになってしまいます。
そこで、できるだけ無駄な出費を減らすため、早めに元本を減らすように努力してみましょう。リボ払いは一時的に繰り上げ返済をすることができますし、毎月の返済額そのものを増やすという方法もあります。また、そのほかの支払い方法を指定している場合には、繰り上げ返済の方法をクレジットカード会社に確認してみるとよいでしょう。
今回は、クレジットカードを活用するために知っておきたい支払方法別のメリット・デメリットをお伝えしました。リボ払いや分割払いを否定するわけではありませんが、支払う金額が増えてしまうというのは事実。もし利用するのであれば、できるだけ早く元本を返済できるような工夫も心がけてみてくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2021年1月4日時点のものです)