iDeCoやつみたてNISA などの制度が浸透してきており、運用を始める方も増えてきています。でもやっぱりリスクを取りたくないという気持ちから、どのように運用していけばいいのかわからないという声が多いのも事実。今回はお金を運用する際のポイントについて解説します。
今だからこそ再確認!
お金を運用する際のポイント。
2020年6月25日
「リスク=危険」ではない!
リスクというと「危険」や「損」という言葉を思い浮かべる方が大半でしょう。 しかし、金融の世界でいうリスクとは、「当初期待した利益の実現が不確実であること」を意味します。そして、一般的に言えることは「大きな利益を得ようとするなら、大きなリスクを覚悟しなくてはならない」ということです。したがって、お金の運用を始めるにあたり、自分はどのくらいのリスクなら受け入れることができるのかを考えると共に、そのリスクがどのような要因で発生するのかを確認したうえで、商品を選ぶことが重要です。
金融商品を選ぶ際の基準とは?
資産運用とは、金融商品などからの収入計画を立て、それを実現するために金融商品等を選択したり、組み合わせたりすることを言います。そして、金融商品から得られる利益と損失の種類は以下のとおりです。
定期的収入(利益)
インカムゲインと言われるもので、金融商品から定期的に支払われる利益の事です。例えば預貯金や債券の利息の他、株式の配当などがそれに当たります。現在では、預貯金や債券の利息の方が、株式の配当よりもリスクは低いといわれています。
売却益・売却損
一般に売却益のことを「キャピタルゲイン」、売却損のことを「キャピタルロス」といいます。金融商品の売却価格と購入価格との差額で、利益となる場合もあれば損失となる可能性もあります。売却益や売却損が発生する代表的なものが株式です。
金融商品を選ぶ際のポイント
金融商品を選ぶ際には、金融商品からの利益には上に述べた2種類があることを理解した上で、自分はどういう形で利益を得たいかをイメージすることがポイントです。 一般的にあまりリスクを取りたくない人は、定期的収入(インカムゲイン)を重視した運用を行う方がよいでしょう。多少のリスクをとっても良いと思える方は売却益や売却損を重視した運用を行うことをおすすめします。
ただ、ここで大切なのは、1つの商品で運用するのではなく、複数の金融商品を組み合わせて、自分なりの運用計画を立てることです。そのような手間をかけたくない、もしくはどのような商品を選んだら分からないという方のために、株式や債券などに分散投資を行う「投資信託」の中から選択する方法もあります。 なお、新しい金融商品の中には「仕組債」と言われるものもあります。これは、株式・債券・為替などの原資産の価格の動きに依存して価格が変動する、「デリバティブ」という取引方法を使って、高いインカムゲインを追求するものです。
買い方を工夫する
資産運用は、「何をいつ買うか」で利益が大きく異なります。したがってリスクを減らすことが大切になります。そのリスクコントロールの一つが「買い方の工夫」です。買い方の工夫には次のようなものがあります。
・投資信託の利用:世界の株式や債券など、投資対象を分散する。
・積み立て投資:少額ずつ買い付けることで、投資タイミングによるリスクを分散する。
定期的なチェックと見直しを忘れない!
自分の保有する金融資産の値段などの状況を確認し、計画どおりに運用できているかを定期的にチェックすることが大切です。分散投資ができている投資信託であっても、1カ月に1度はチェックしておきたいものです。
最後に、資産運用は慌てないことが一番重要です。一喜一憂せず、長い目で考えるようにしましょう。
(※本ページに記載されている情報は2020年5月31日時点のものです)