自分の金銭感覚について考えたことはありますか。金銭感覚が合う人とは、一緒にいて安心する一方、趣味や性格が合う人でも金銭感覚が合わないと何かモヤモヤすることがあるのではないでしょうか。お金に関する考え方、使い方に正解や不正解はありません。金銭感覚が合わない人=自分と合わない人、だと決める前に、人それぞれ金銭感覚が異なる理由を考えてみましょう。
「この人と金銭感覚が合わないかも?」
と思ったら考えたいこと
2021年5月28日
生活状況による金銭感覚の違い
収入による違い
学生のころは同じ学校に通い、同じような賃貸住宅に住み、一緒に遊んでいた友達でも、30代になれば、会社内で昇進する人もいたり、独立、起業をする人もいたりと、収入に差が開いてきます。
月収20万円の人と50万円の人では、5万円に対する感覚が違ってくるかもしれません。収入の違いにより、洋服1着に対する予算、外食1回あたりの金額など、日常生活でのお金の使い方が異なってくることでしょう。
皆さんも、学生時代と現在では1万円に対する感じ方、重さは異なるのではないでしょうか。
嗜好による違い
突然ですが、飲み会1回あたりの予算はいくらですか?
飲みにいく相手や状況(友達との普段の飲み会、歓送迎会や誕生日会など)によると思いますが、「会費〇〇〇〇円」と言われたときに、その金額に対して「高い!」と感じる人がいる一方で「安いなぁ」と感じている人がいるのはおかしい話ではありません。
また、相手の生活スタイルに対しても、共感できること、共感できないことはありませんか。収入の何割を家賃に、食費に、趣味に、貯蓄に費やすかは人それぞれ異なります。大切なのは、その人自身で考え納得したお金の使い方で、充実した生活を送っていることです。
ライフスタイルによる違い
一人暮らしか、実家住まいか、独身か、結婚しているか、子どもがいるかなど、ライフスタイルによって金銭感覚は変化していきます。
同じ収入でも、実家住まいと一人暮らしではお金の使い方は変わってくるでしょう。結婚して子どもが生まれれば、貯金に力を入れるため自由に使えるお金が独身時代よりも少なくなるかもしれません。
昔はよく遊びに付き合ってくれていたのに……と感じることがあれば、その人のライフスタイルに変化があったのかもしれませんね。
知識や経験による金銭感覚の違い
知識の差によって異なる
金融知識の差によって、その人のお金の使い方は異なってくる可能性があります。
一般的に多くの場合、金融商品の知識に乏しい人は「株や投資信託はリスクがある危ないものだから手を出してはいけない」と考え、金融商品の勉強をした人は「株や投資信託は資産運用、資産形成にかかせないものである」と、考えることが多いと思います。
しかし同等の知識があるからといって、伴う行動が同じとは限りません。知識をもったうえで投資を実行する人もいれば、投資は自分には合わない、今は始める時期ではないなどと考える人もいます。
国の健康保険制度について学んだうえで、民間の医療保険に加入する人がいれば、加入しない人もいます。
国の年金制度について知ったうえで、民間の個人年金に加入する人がいれば、不要だと考える人もいます。
知識を得て、それをどう活かすかは人それぞれです。知識を持っている人の考えや行動がすべて正しく、自分に合っているわけではありません。学んだ知識は鵜呑みにするのではなく、自分の中に落とし込み、考えることが大切です。
これまでの経験によって差がある
約30年前、バブル時代と呼ばれた頃には、銀行預金で十分な利回りでの運用ができていました。銀行にお金を預けておくだけで、ある程度お金が増えたのです。
しかし現在、銀行預金でお金を増やす、ということはとても現実的ではありません。「お金に働いてもらう」「貯蓄から投資へ」という考えが広がっており、お金の預け先も多様化しています。
株や投資信託への考え方については、その人自身が経験した経済状況によっても異なる可能性があります。
金銭感覚の違いにストレスを感じたら?
人の金銭感覚に驚いたり、お金の使い方を注意されたり、周りに合わせてお金を支払わなければいけなかったり、お金に関するストレスは日々あるかもしれません。
付き合いづらい人と付き合っていく必要はありませんが、多様な価値観に触れることで、新たな気づき、価値観に出会えるチャンスとなり得ます。ひとつの出会い、経験として、今後自分の価値観を形成していくことになるでしょう。
人それぞれ性格が異なるように、金銭感覚にも個性があります。人との金銭感覚に違いを感じたときは、改めて自分の金銭感覚やお金の使い方を考え、見直してみる機会にしてみてはいかがでしょうか。
※本ページに記載されている情報は2021年5月11日時点のものです。