最近では若い世代において「保険は不要」と考える人が多いようです。家計の見直しでも一番に考えるのは「保険の見直し」ではないでしょうか?自分が思っているように本当に保険は不要なのか?必要な保険とは何なのか?についてお話したいと思います。
本当に必要?と思った時に考えたい
「保険」について
2020年10月12日
保険に入るべき人が入っていない
最近は、保険に入るべき人が入っていないケースが増えています。ネットや本でも「保険は不要」という内容の記事が溢れており、それを自分に置き換えてしまう、つまり「自分に不要」と考えるひとが多くみられます。特に収入の少ない人や貯蓄の少ない若い世代ほどその傾向が強いようです。
一方で、年配の方については、保険の入りすぎのケースが多く見受けられます。おそらく長生きリスクや、今後必要とされる介護リスクに対しての気持ちが強いことが根底にあると考えられますが、そのようなリスクに備えるために医療保険の保障を手厚くしたり、介護になった際の事を考えて介護保険に加入したり、さらには相続対策に保険を活用する方が増えています。
つまり、収入格差の広がりから、このように保険に対する考え方の二極化が顕著になっているといえるでしょう。
まずは公的保障制度を理解しよう
日本では公的な保障制度が充実しています。きちんと保険料を払うことで、医療費についても一定の自己負担割合で済むようになっています。さらに、所得によっては保険料や負担割合に対して一定の補助を受けることができるようにもなっています。このように公的保障の充実度から考えると、「公的保障では賄えない部分における金額や、預貯金では備えることが部分についての保障」という考えで、民間の保険を利用することが必要となります。そこで考えなければならないのが、現在の家計を取り巻くリスクとはどのようなものがあるのかということになります。
家計を取り巻くリスク
現在考えられる「家計を取り巻くリスク」については、以下のようなものが挙げられます。
1.働けないリスク
事故や病気の他、精神疾患により労災申請も増加しています。働けない期間が長引くことによるリスクを想定しましょう。
2.長寿化リスク
医療の進歩により「人生100年時代」と言われるほど平均寿命は延びています。しかし老後資金については、思うように貯められないのではないでしょうか。
3.認知症リスク
年齢とともに高くなる認知症の罹患率を気にされている方も多いのではないでしょうか。また、自分ではなく親が認知症になった場合、どう見守るべきかも考える必要があります。
4.災害リスク
自然災害の多発化により、住宅被害は激増しています。そのような環境の中、自分の家は大丈夫なのか、現在の地震保険だけで大丈夫なのか、という不安もあるでしょう。
5.年金未納リスク
定職に就いておらず、年金保険料を未納のままにしている方が多くみられます。その場合、老後の生活や万一の保障をどうするか考える必要があります。
6.加害者となるリスク
最近では自転車事故による高額の賠償請求が発生するケースが増えています。自分はもちろんのこと、子供や親が加害者となってしまったときにどうするか、きちんと考えておきましょう。
7.自動車運転高齢化リスク
都市部と地域では交通事情が異なります。公共交通機関の整備が進んでいない地域においては、ドライバーの高齢化が問題となっており、実際に高齢者の自動車事故が増えています。
見逃せない損害賠償
上記で挙げた、高齢者の自動車事故や若者の自転車事故における損害賠償請求などがあります。最近では、個人賠償責任保険においては補償範囲を広げ補償額を増やす動きもみられます。
損害賠償保険が必要かどうか迷った際には、まず共済やご自身が勤務している先のグループ保険などを一度整理してみましょう。そのうえで本当に保険が必要なのかを考え、必要なのであればその補償内容および補償額を検討し、最適な保険商品を選ぶことが大切です。
生命保険加入においては、死亡時の保障よりも生存時の保障について使い勝手が良いかどうかが見極めの判断になります。例えば、万が一の時に配偶者がきちんとした請求手続きができるのか。そして、それをきちんとフォローしてくれるのかについても検討の視野に入れるようにしましょう。
また、住宅ローンを組む際には、今加入している生命保険の内容と団体信用生命保険の内容が被っていないかどうかも合わせて確認する必要があります。
以上のことを考慮し、自分に必要な保険について、見直しをしてみてはいかがでしょうか。
(※本ページに記載されている情報は2020年10月12日時点のものです)